子どもの心を中心に、からだの面にも目を向けるような診療を心がけています。
女性ならではの、お母さんの目線に近づけるようなお話しができればよいな…と思っています。
日々の診療で思うこと、日常生活の中で感じることなどをつづっています。
最近は、どちらかというと、
普段会えない友人達へのメッセージがわりとなっているようにも思います。
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

- / - / -
【ブックレビュー】悲しみがやさしくなるとき
 勤務先の移動にともない、小児がんの子どもたちとも関わるようになりました。
以前は、小児科医として、治療を行う主治医としてでしたが、
今は児童精神科医として、病気やその治療に伴う気持ちを支える立場へと変わりました。
自分という人間がそんなに変わるわけではないものの、
患者さん側からみると、以前の小児科医としての私をしらない中で仕事をしているため、
何を求められているのだろうと思いつつ、日々を過ごしています。

小児がんの子どもたちの病気が治癒する確率は80%程度となったと言われています。
80年代以降の数値ですが、それでも20%程度は治療に反応せず、亡くなります。
子どもを亡くした親たちの支援も、始めています。
でも、小児科医として求められるものと、児童精神科医として求められるものとの違いなど、
小さな壁にぶつかり続けています。
そんな最中に出会った本です。

著者は、自身が壊死性腸炎で娘さんを亡くし、その2年後に息子さんを出産された経験を持つ女性ジャーナリスト。

この本の中では子どもを亡くしたエピソードをもつ、リンカーン大統領、ケネディ大統領、ベンジョンソンなど著名な人たちの状況や談話とともに、病気だけでなく、事故、事件(殺人、交通事故など)、さらには自殺とさまざまな理由で子どもを亡くした親たちの話が書かれています。
それは、単に悲嘆や後悔の気持ちだけでなく、その子どもの死をどのような方法で乗り越えようとしていたのか、についても書かれています。

この本を読んで改めて考えたことは、子どもを亡くした親がそこから前を向こうと思う方法は、
いろいろな方法があるということ。
さらには、そのような親たちによく言われることかもしれませんが、「子どもを亡くす前の状況に戻る」ということはないんだということ。

悲しみがなくなる訳ではなく、ともに生きる。
ただ、その深さや量が、薄くなったり濃くなったり、多くなったり、少なくなったりするだけ。
子どもを亡くす前の状況には戻れないわけで、そして悲しいと思うことはどれだけ時間がたってもよいことなのだと思い切ってみてはどうだろうと思います。

そう思いつつ、日常生活が送れていること、例えば仕事、家事(主婦ならばこれが仕事)などが
出来ていること、そのことで自分をエンパワーメントしてほしい。

私ができることは、そのお手伝いなのかもしれないと思っています。
ブックレビュー / comments(0) / -
スポンサーサイト
- / - / -
Comment